最近気がついたけど、Excelのカメラボタン(カメラツール)を知らない人が多いみたいです。
何が出来るのかというと、特定のセル範囲を画像としてゲットし、同じブック内の好きなところに貼り付けて、既存の列や幅の制約を無視した表現ができます。しかもセルのデータは常にリンクしているのです。
まぁ、通常のメニューやツールバーには出てこないから気がつかないのもムリもありません。
時と場合によっては便利なツールなので忘れないようにしておきましょう。
まずはカメラボタンを見えるところに出さないと使えないのでそのへんから。
ちなみに、今回の説明画面はExcel 2013です。
一番上の段にあるクイックアクセスツールバーで右クリックすると設定が選べます。(「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバー」と進んでも同じ)
ここで、「コマンドの選択」のすぐ下を「リボンにないコマンド」または「すべてのコマンド」にして、出てきたコマンドをゆっくりと下にスクロールしていくと目的の「カメラ」で出て来ます。これを選択して中央の「追加」ボタンを押せば自分のExcel画面に持ってくることが出来るのです。
さて、使い方ですが
上の画面サンプルで言うと、まずB5のセルをクリックし、次にカメラボタンを押す。そして反映させたい場所でドラッグすると、B5セルの内容が表示されます。上の例では大きさを変えて2ヶ所作ってみました。B5セル内の文字や色など全てがリアルタイムに反映されます。
ほとんど行と列のサイズを決めて表など作ってしまった後に、意外な場所への文字表示が必要だったりすると役に立つのです。
しかし、良いことばかりでもなくて。次の図、
こちらを見ると分かるように、背景色のないセル(一つでも複数でも)にカメラを使うと分かるが、外側の枠線とセル自体の線がバッチリ入っています。通常セル自体の線は印刷されないですが、いったんカメラボタンで反映させたものは図形の扱いなのでそのまま印刷されてしまいます。さすがにこれは美しくない。こういう場合の対策として、まず外側の枠線は、図形と同じようにカメラボタンで反映させたほうの外枠をクリックして選択状態にし、図ツールの書式→図の枠線で色なしとしましょう。
問題は内側の線。こちらを解決するには、私は2つの方法を使っています、
・元のセルに対して、白色の罫線を引いてしまう
・別なシートに元セルを設定し、その別なシートは枠線自体を表示しない
1番目の方法だと、広いシートの中になにやら白い部分が出来てしまう。
2番目の方法は下の図を参考に枠の表示をやめる
すると、
こうなります。
なので、一つ枠線のないシートを用意しておいて、必要なところを適宜カメラボタンで別なシートの欲しい場所に反映させていく。他人にむやみに動かされたくない場合は、シートの保護をしてしまえば、レイアウトを崩される心配も減ります。なんて事をやっています。
カメラで取得する元のセルが同じシート内にあると、印刷範囲の指定とかしなくてはならないので、2番目の方法を使うことが多いです。
このようにしてカメラボタン(カメラツール)はちょっと困った時に結構便利な仕組みです。